恋の唄 

うそ80%と真実20%で文章を綴っていい?

ため息がもれないように

いつも君の事ばかり考えていたから

泣きそうな君が

泣かないようにこらえているのが伝わる。

僕のため息が

君の涙腺を壊しそうだから

 

静かに息を吐く

静かに息を吸う

静かに息を吐く

決して君に気づかれないように

 

いっそ、涙がこぼれてしまえば

僕はすぐに駆けつけて

その涙を吸ってあげられるのだけれど

それを君は望んでいない

 

幼かったから

呪文がどこかで抜け落ちて

かけたはずの魔法の糸がほそ〜く、ほそ〜く伸びてしまった

そぉっと、そぉっと震える指先でたぐってる。

細い明かりしか入らない暗いところで

涙をこぼしたらかすかな糸が切れてしまいそうだと

見失わないように瞳を開いて

 

だから僕も空気を乱さないように

静かに息を吐く

静かに息を吸う

静かに息を吐く

僕の肺の鼓動さえも空気を揺らさないように